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マルチメータとは何か、その仕組み、用途について学びましょう。当ガイドでは、マルチメータの種類、用途、購入時の注意点について説明します。
マルチメータとは何か、その仕組みは?
マルチメータは、電気技師、エンジニア、趣味の工作愛好家にとって欠かせないツールです。電圧、電流、抵抗などのさまざまな電気量を測定するために使用されます。しかし、マルチメータとは具体的に何であり、どのように機能するのでしょうか?
- マルチメータは、複数の機能を1つの機器に統合した電子測定器です。電圧(ボルト)、電流(アンペア)、抵抗(オーム)を測定できるため、多機能測定器とも呼ばれます。さまざまな測定を行うことができるため、プロや個人ユーザーにとって多用途なツールとなっています。また、最近のマルチメータには、導通テスト(音響信号付き)、ダイオードテスト、容量測定、周波数測定、場合によっては温度測定などの機能も搭載されているものもあります。
- マルチメータには、アナログ式とデジタル式の2つの主要な種類があります。アナログ式マルチメータは、スケール上を移動する指針で測定値を表示します。一方、デジタル式マルチメータは、測定値をLCDディスプレイに表示します。デジタル式は、アナログ式よりも精度が高く、読み取りが容易なため、現在広く普及しています。デジタルマルチメータ(DMM)は、機械的な影響にも強く、多くの場合、自動レンジ選択(オートレンジ)機能を備えており、操作が簡単です。
- マルチメータの動作は、電気回路に基づいており、デバイスの設定に応じてさまざまな測定が可能です。測定プローブを測定対象点に接続することで、装置は電気量を測定し表示します。この汎用性により、異なる測定モード間を迅速に切り替えることが可能で、特に複雑な診断において役立ちます。電圧と抵抗の測定では、マルチメータは測定対象と並列に接続され、電流の測定では直列に接続されます。
- 基本機能に加え、多くの現代のマルチメータは、容量、周波数、温度の測定など、追加機能を備えています。一部の装置には、ダイオードやトランジスタの検査など、特定の用途向けの専用モードも搭載されています。これらの拡張機能により、マルチメータは電気工学分野の工具箱に欠かせないツールとなっています。